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日本茶は万能の秘薬

2010年10月22日
日本茶の効能

江戸時代に民間に広まるまで、日本茶はごく一部の権力者の間のみで万能薬として珍重されてきました。
定説によると、今からおよそ800年前には、すでに日本茶の効能などをまとめた喫茶養生記[茶徳を誉むる所の書]という書物も登場しており、日本茶の健康効果は古くから着目されていました。近代薬学により、薬効因子は緑茶に含まれているカテキンだということがわかり、原題では多くの人々に健康維持の万能薬として愛飲されています。
今回は、この万能の秘薬「日本茶」の薬効に迫ってみたいと思います。

抗ガン作用

ガン発生のメカニズムは2段階に分けられます。まず正常な細胞の遺伝子が発がん性物質などにより傷つき、突然変異を起こしてがんになりやすい状態になります(イニシエーション)。これが修復されずにそのまま残ると、がん細胞に成長してしまいます(プロモーション)。茶カテキンはこの両方の作用を抑制する効力を持つようです。また、人間のガン細胞が正常細胞に侵入したり転移したりするために必要なウロキナーゼ(タンパク質分解酵素のひとつ)活性を茶カテキン[エピガロカテキンガレート]が阻害するメカニズムを、米オハイオ医科大学とトレド大学の研究グループが明らかにしています。この論文は、1997年6月5日発行の世界的に最も権威ある科学誌「ネイチャー」にも掲載されました。

血液の流れをよくする

元日本医科大学の福生吉祐先生の研究から、お茶を飲むことにより善玉コレステロール(HDL)が体内で増加し、血液がさらさらになることで動脈硬化を予防することが明らかになっています。また、γ-アミノ酪酸(GABA)の働きにより、血圧降下が促され、脳卒中の予防にもなるとされています。実際、宮城県内の40歳〜79歳までの約4万500人の男女を対象に行った、1日に飲む緑茶の量の違いによる死亡リスクの調査では、1日に1杯未満の方に比べて5杯以上緑茶を飲む方は男性で22%、女性で31%も死亡リスクが低下し、特に脳梗塞ではそのリスクが非常に低かったという結果も出ているそうです。

脱メタボリック効果

最近では、生活習慣の乱れからメタボリック症候群の患者が増えています。緑茶に含まれるポリサッカライド(茶多糖)には、血糖値を上昇させる働きを抑制する力があるといわれており、また、元富山医科薬科大学と農林水産省・茶業試験場(現(独)農業・生物系特定産業技術研究機構野菜茶業研究所)の研究グループによると、糖尿病の予防になることも明らかにされていて、余分な脂肪を燃焼させ体につきにくくする効果もあるといいます。また、既に血糖値が高い人の研究も行われており、緑茶は糖尿病の患者にも血糖値を下げる効果があったということも注目されています。血糖値を下げて脂肪を燃焼させ、コレステロールも低下させるので、現代生活習慣病対策に効果的です。

虫歯・口臭予防効果

虫歯は歯の表面に付着した食べ物の残りカスが口内の細菌によって分解されて酸になり、その酸が歯の表面を覆うエナメル質を侵食することによって起こりますが、緑茶にはカテキンの殺菌作用によって口内の細菌を非活性化し、フッ素がエナメル質と結びついて酸による侵食を防ぐという、殺菌予防効果と酸化防止効果のダブル効果があります。さらに、虫歯菌だけでなくインフルエンザや肝炎、病原性大腸菌O-157などのウイルスに対する抗ウイルス性効果もあるので、風邪予防にも効果的です。 同様にカテキンには口臭抑制効果もあるので、食後のエチケットとしてお茶を飲むのを習慣づけるのも良いかもしれません。

まだまだ他にも

ここに挙げた以外にも、美容効果、老化防止効果、日焼け対策、知的・作業能力の向上など、日本茶には多様な効果があるようです。日本茶を飲む習慣を身につけて、毎日を健康に豊かに過ごしたいものです。